南の島の歌

潮風を肌に受け
日の光を体に浴び
大地の鼓動を聞き
水の恩恵に感謝し
緑を見つめ人を見つめ
私は島と心を同じくし
この島と共に生きよう

私は南の島の風
私は南の島の歌

低く静かに押し寄せる波
風にこすれる木々の葉
鳥や獣達の啼き声
島に満ちる全ての音――全ての歌は
風に乗って山、川、森、湖――
時を超えあらゆる場所に行き渡り
やがて空に消えていく

万物は空に還る
大自然の営みは巡り巡って永遠に繰り返す
生命の奏でるメロディー
空と大地と海の混合のハーモニー
生きている限り私もまた
この島と共に歌おう

悠久の時に渡って紡がれてきた
南の島の歌を――

過去は歌と共にあり
未来も歌と共にある
憎しみも悲しみも生きる辛さも全て
歌と共に空へ還れ

私は南の島の風
私は南の島の歌

後書き
これは私が高校生だった頃に書いた詩です。
ジャンをイメージして書いたの。
この詩を題材にして、いっちょ長編小説でも書き上げようとしたけど、未だにそれは成されてません(涙)
今回、この詩が出てきて、わりといいな、と思ったため、出して日の目をみせようという次第です。

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