桃太郎 ~高尾和成クンの場合~

※高尾が幼稚園児、緑間が高校生です。変態緑間注意。

「しんちゃーん」
 高尾和成が緑間真太郎のところに走って来る。
「どうしたのだ? 和成」
 緑間が微笑む。
 高尾の親は和成を緑間に預けて旅行に行っていた。今、この家で高尾と緑間は二人っきりだ。
「んとねー、おはなし、して」
「いいとも。さぁ、ベッドに入るのだよ」
「うん!」
 和成は素直に従った。
「じゃ、今日は桃太郎にするのだよ」
「うん」
「和成が桃太郎なのだよ」
「ほんと?! わーい!」
「では行くぞ。昔々、おじいさんは芝刈りに、おばあさんは洗濯に……」
 緑間は語り出した。無駄な部分は省略する。
「――そこで、桃太郎は鬼が島に行って悪い鬼を退治することにしました」
「うん」
「鬼が島に向かう途中、イヌに会いました。――これは黄瀬でいいな」
「きせちゃんがイヌなの?」
「そうだよ。イヌは言いました。
『もーもたろさんももたろさん おこしにつけたピーを ひとつわたしにくださいな』」
「ピーって何?」
「放送禁止用語なのだよ。……桃太郎は答えました。
『あーげましょうあげましょう これから鬼の征伐についてくるならあげましょう』」
「せいばつってなぁに?」
「やっつけることなのだよ。――イヌは桃太郎を押し倒してしまいました」
「おしたおす?」
「――大きくなったらわかることなのだよ。そこで、イヌが仲間になりました」
「それから?」
「桃太郎と犬が歩いていると、サルに会いました。サルは誰がいいかな?」
「しんちゃんがいいよ」
「え? だけど……」
「しんちゃんがさーる、しんちゃんがさーる♪」
「わかったわかった。仕方ないのだよ。
『もーもたろさんももたろさん』……」
 中略。
 ――緑間は言った。
「『じゃあ、ピーをもらうぞ』
 そう言って、サルは桃太郎のズボンとパンツを降ろしました。サルはまだ小さい和成……いや、桃太郎の可愛い一物を――ん? どうした? 和成」
「……はずかしい、よー」
 和成は顔を赤くしている。
「何が恥ずかしいのだ?」
「だって、おちんちんみえちゃったらはずかしい……」
「そこがいいのだよ」
「だって、やっぱりはずかしいよー……」
「(可愛いヤツめ)コトを終えてサルは満足すると、桃太郎の仲間になりました」
「つぎのなかまはキジだよね」
「よく知ってるな。桃太郎、イヌ、サルが歩いていると存在感のとっても薄いキジに出会いました」
「ふぇ? もしかしてくろこくん……?」
「その通り。黒子がキジなのだよ」
 ――歌は略。
「桃太郎はキジのテクにめろめろになってしまいました。イヌ、サル、キジは桃太郎を自分達のペットにしようと考えました。けれど、桃太郎は鬼が島に鬼退治に行くと言って聞きません」
 和成は生真面目な表情で頷いた。
「『桃太郎っち~。鬼なんかほっといてここでおかしく楽しく暮らしましょうよ~』
『大切な桃太郎を危険にさらすわけにはいかないのだよ』
『僕も賛成です。イヌさんやサルさんはどうなっても構いませんが』
 …………おのれ黒子!」
「ふぇ?」
「――ああ、すまん。とにかく、三匹の家来はやめさせようとしました」
「やだ! かずくんおにがしまにおにたいじにいく!」
 和成の舌っ足らずな口調で『やだ!』が『やら!』に聴こえ、緑間は危うく鼻血を出すところであったが、和成はそれを知らない。
「――フン。じゃあ、鬼が島に着いたぞ。風雲赤司城だ」
「あかし……?」
「青峰と紫原もいるぞ」
「あかしさんとあおみねくんとむっくんがおになの?」
「そうだよ。わるーいわるい鬼どもだから容赦はしなくていい。――赤司が言いました。
『どうだい? 可愛い勇者くん。僕の奴隷にならないかい?』
 ……誰がなるか馬鹿者!」
 緑間はまた勝手に想像して勝手に怒っている。
「ふぇ?」
「紫原は言いました。
『オレはまいう棒食べれればいいや。ねぇ、キミのまいう棒食べさせてくれない?』」
「……おれ、まいうぼうなんかもってないよ」
「『キミも立派なまいう棒持ってるだろ。ほら、ここに』
 鬼は桃太郎の股間を指差しました」
 そう言って緑間は和成の件の場所を綺麗な指ですうっと撫でた。
「ん、そこおちんち……」
「『抜け駆けすんな! 紫原!』
 青峰……いえ、青鬼が怒鳴りました。
『オレだってカズといいことしたいぞ!』
 ――それを聞いて、
『僕達と同じ嗜好を持った方々のようですね。』
『話し合いの余地がありそうっスね~』
『……試してみる価値はありそうだな』
 と、キジ、イヌ、サルは話し合いました」
 そこで緑間は一拍置いた。
「『鬼さん鬼さん。一緒に和成くん――いえ、桃太郎くんを開発しようではありませんか』
 これを言ったのは黒子――いや、キジだからな。
『えー、オマエらとかよ』
『オレはまいう棒食べれれば構わないけど』
『それはいいね。僕は基本的に性奴隷は共有しない主義だが、たまには複数で調教するのも悪くないね』
 ――最終的に赤司が決断を下したので、桃太郎はみんなの囲われ者となりましたとさ。――めでたしめでた……和成?」
 和成はもうすやすやと健康的な寝息を立てて眠っている。
「全く……オレの前以外ではそんな無防備な態度許さないのだよ」
 緑間は和成の寝顔を見つめながら、どうやって洗脳……いや、性教育を施すか今から楽しみにしていた。

後書き
18禁かなぁ……これ。
緑間が変態入ってしまいましたね。緑間にも子供高尾にもやらしいことたくさん言わせてしまいました。
お子様はあまり見ないようお願いします。今更ですが。
高尾が「ふぇ?」て言うのは、某サイト様からの影響です。
2013.7.31

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