『おっとどっこい生きている』150話到達記念インタビュー

――さぁ、今日はおっとこ界のマドンナ、渡辺えみりが、作者のTomokoサンにインタビューに行くわよー。

やっと150話かと思いましたね。

――ええ、150話まで来た感想は?
Tomoko:やっと150話かと思いましたね。私が二次に浮気してなければ、完結しているはず。でも、完結させる気なんか、なかったんですけどね。
だらだら書いてそれが楽しいという。
――あら、じゃあ、私達ずっと出ずっぱり? それもいいですけどねぇ……。
Tomoko:いや、最後までの流れが急に降ってきたんで、完結するのもいいかな、と。
――どっちなんですか!
Tomoko:完結したい方に頭が向いちゃってますね。伏線ぶった切っちゃうけどね。そのいい例がみどりの著作品の盗作騒ぎとかですね。これはみどりの親友がみどりの物語をパクったんです。まぁ、これは見抜いた方もいるんですが。
あんなに触れといて、出さないのもどうかと思っているんですがねぇ。ただ、それをフォローした短編は書いてます。
――駿ちゃんファンクラブについても、出さないまま終わるんですか?
Tomoko:残念ながら……。
――何よぉ! 個性的ないいヤツばかりだったのに。
Tomoko:そこは、読者の皆さんに想像していただくとして――こんな作者ですみません(汗)。
――結末はハッピーエンドですか?
Tomoko:もちろん。だけど、ハッピーエンドに見せかけた丸投げな終わり方というのも充分考えられます。その時はフォローの短編書きますね。
――頼みましたよぉ。ほんとに全く……。
Tomoko:最後に誰々がどうなった。あの出来事はこうなった、という終わり方があるんですが、私、あれはいいな!と思うんですよ。だって、久美沙織先生が言った通り、完璧な物語なんてないんですから。逆に言うと、物語には終わりはない! まぁ、終わらせることはできるけど――ポルノグラフィティの歌にもありますよね。あれ、何ていうんでしたっけ。あ、『アゲハ蝶』か。
――楽しみにしています。

ほんとはみどりが高校卒業まで書いていたかったです。

――うーん。でも、アタシ達の話がもう終わる、というのは残念ですねぇ……。
Tomoko:私も本当はみどりが高校卒業するまで書いていたかったです。でも、2008年の四月から始まって、今、2008年の六月のこと書いてるんですよね。世間じゃそろそろ一昔ですよ。
六月のこと書いてんのに「九月の話だと思ってた」という意見もありましたからね(笑)。明らかに時間かけ過ぎ。
で、最終回のこと考え始めたんですよね。今日、初めて考えたかもしれない。
――ちょっとちょっと。
ずーっとずーっとねちこく書くのも悪くないなと思ったんですが、「何書くの?」と言われればそれまでだし。『Minto!』のキャラクター同士の覆面対談で、「綺麗に終わったのに続き書く人いるよね」というセリフがあるんですよ。
その点では、黒バスの最後は見事だと思います。まだ読んでませんがね。コミックス派なんで。泣き言も言いましたけどね。「黒バス終わって何を支えに生きていけばよいやら」って。まぁ、他の雑誌で続きやるんじゃない?という意見もありましたが。
――アタシは、おっとこに蘭子達も載せて欲しかったなぁ。おっとこが終わったら、アタシ達存在価値ないじゃない。
Tomoko:そんなことないよ。えみりさん達の物語は、私が書かなくなっても、ずーっと続いていく予定です。ほら、さっきも言った通り、ね。

おっとこの最終回は今練っている最中です。

――で、最終回の話というのは、どうなんですか?
Tomoko;おっとこの最終回は今練っている最中です。楽しいですよー。終わるとなるとね(笑)。
いろんな作品がばたばたと終わり迎えてます。『Minto!』も『かつてのスターに花束を』も最終原稿上がりましたし。
私は、前々から話の準備を進めていく癖があるので、まだ両方とも最終回はアップしてませんが。
――どうして、そんなに急いで終わらせるの?!(驚)
Tomoko:自分にね、区切りをつけたかったんですよ。後、緑高のせい(笑)。緑高にハマっちゃって、最近はそればかり書いてます。
――はぁ……。
Tomoko:えみりさんには興味のない話題だった? おっとこにオタクはいないですからねぇ。『Minto!』には出まくりですが。
――でも、書きたくなったら帰ってきます。その時は第二部ですね。

おっとこはみどりが書いてる設定なんですよ。

Tomoko:おっとこは未来のみどりが書いてる設定なんですよ。だから、みどりは文学少女。
――はぁ、Tomokoサンが作った話ではないんですか。
Tomoko:いや、基本的にそうなんだけど、みどりも協力してくれているわけ。時々、共同作業なんじゃないか、と思う時があります。
――みどりはこれっぽっちもそんなこと、アタシに言わなかったわよ。
Tomoko:まぁ、そうだろねぇ……。
――今、Tomokoサンのいる世界では、2014年ですが、アタシ達がいるのは2008年なんですよね。
Tomoko:そうですね、いつの間にかそうなってた(笑)。でも、足掛け六年、そろそろ解放されてもいいような気が……(笑)。
――アタシは許さないわよ(笑)。
Tomoko:続きもいつまでも書けるような終わり方をしたいですね。親は応援してくれています。ただ、母は私の絵は見ても、小説は読まないんです。
――Tomokoサンは絵を描いてらっしゃるんですね。
Tomoko:はい。へっぽこですが(笑)。
――みどりはあまり上手くなかったわよ。
Tomoko:スキルはみんな頼子(前述のみどりの親友)に流れてしまいましたからねぇ。
――後、アタシはフクを拾ってリョウが育ててる感じですが……猫好きなんですか?
Tomoko:大好きです! 猫命!(笑)

物語で苦労したのは、文章の書き方についてです。

――Tomokoさんが苦労されたことって何ですか?
Tomoko:文章の書き方ですね。表現と言ってもいいけど。それから、物語の進め方。これは未だにわからない。急にいい表現と思えるのがぱっと浮かんでパソコンつけたりします。夜中でも。もうみんな寝てるのに(笑)。
――メモ帳じゃだめなんですか? あ、パソコンのメモ帳じゃなくて、アナログのメモ帳。
Tomoko:ある時期からパソコンで書くようになったんで。一時期『南国少年パプワくん』の同人小説をノートに書いてたんですけど、パソコンに戻りましたね。ノートに書いてたのはほとんどパソコンに写しました。でも、そのノートがないのが残念です。
――それはいつ頃……。
Tomoko:二十歳の頃かなぁ。ハーレム隊長に夢中になってた。その後、おお振り、ヘタリア、タイバニと経て、黒バスの緑高(笑)。もうノートで書くことはしませんね。
――えー? アタシ、ノートによしなしごと書くの好きだけどなぁ。
Tomoko:私も嫌いじゃありません。だけど、パソコンの方が便利なんですよね。絵を描くのもパソコンが主です。
――それは普通に描いたら下手だからじゃないの?
Tomoko:かもしれません(笑)。

突発性発疹という病気を山之辺黄菜里さんの書き込みから教わりました。

――mixiにも連載していたことがあったんですよね。
Tomoko:おっとこはサイトに載せた後、mixiにもアップしてたんですよね。
――そうでしたね。
その頃、作中で純也くんが病気になるのですが、悪性のインフルエンザかなと漠然と考えていました。突発性発疹という病気は山之辺黄菜里さんの書き込みから教わりました。

挿絵を描いてくださいと、Y牧師からリクエストがありました。

――ある時期から、挿絵が入るようになりましたよね(※サイト掲載分のみ)。あれはどうしてですか?
Tomoko:挿絵を描いてくださいと、Y牧師からリクエストがありました。それで、大抵は鉛筆やタブレット書きで挿絵をちょこっと載せることにしました。
――評判はどうですか?
Tomoko:さぁ……どうなんでしょうね(笑)。どこかで見たんですが、小説に挿絵はあまり歓迎されないようで。

やっぱり明るくなくっちゃね!

――Tomokoさん的に、これは実生活でも影響を受けた、というのはありますか?
Tomoko:やはり、統合失調症になったことですね。後、クリスチャンになったこと。
――え……? 統合……?
Tomoko:統合失調症。入院してからわかったことなんですけど。昔は精神分裂病とも言ったそうですね。
――はぁ。
Tomoko:でも、クリスチャンになってたから、あんまり暗くならなかった。暗い話苦手なんですよ。書くこともあったし、昔の自分の作品はどっか暗かったですがね。そして、私はとにかくまぁうるさい。ほんの数年前まで何かあると騒いでましたよ。泣き寝入りより、うるさくしちゃえという質なんですよ。家族には済まないことをしました。
でも、やっぱり明るくなくっちゃね。そんで、最後はみんな揃ってハッピーエンド!
――クリスチャンになって何か変わったことってありました?
やはり、団体生活はいいものですね。みんな優しいし。聖書読めば知識もつくし。この頃あんまり読んでないんだけど。
――ダメじゃん!(笑)。
私の作品には、必ず「猫と宗教」が出てくるそうです。そういえばそんな感じ。宗教と言っても、キリスト教ですが。これ、私の作品を自分で説明する時のポイントかな?
一時期は教会に出ずっぱりでした。映画会やったり。楽しかったです。今は、仕事があるからそんなに……というか、ぱったり行かなくなりましたが。でも、いろいろ貴重な経験をさせてもらいました。
おっとこも、希望がある終わり方がいいですね。
――お疲れ様でした。今回はインタビューに答えてくださって、ありがとうございます。
Tomoko:ありがとうございます。えみりさんも敬語使えるんですね。
――あったりまえよぉ!(笑)

2014.9.12

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