Sweet kiss

 今、俺は三橋の家に泊まりに来ている。数学教えてくれって頼まれたんだが、遅くなってしまったので泊めてもらうことにしたわけだ。しかし、寒くないか? 三橋の部屋。
「なあ、三橋、寒くねぇ?」
「あ、ごめん、阿部くん、エアコン 壊れてて。掛け布団、もう一枚 探して来るね。」
「いらねぇ。」
「あ、あべくん?」
 俺は三橋の布団に潜り込んだ。
「ああ、あったけぇ。」
 三橋の頭を撫でていると、強張ってた三橋の体がほぐれてくる。
「うん。あったかい。」
 擦り寄ってきた三橋が無茶苦茶かわいい!いや、ちょっと待て。なんで俺、三橋の布団に潜り込んでるんだ?でも、かわいいもんはかわいい…俺は思わず三橋の頬にキスをした。
「あ、あべくん?」
 やべえ、そんな潤んだ目で見上げられたら…。止められずに三橋の顔にキスを繰り返すと。驚いたことに、三橋も俺の頬にキスしてきた。鼓動が跳ね上がる。
 さらに、次の三橋の言葉に、俺は心臓が止まるかと思った。
「あ、あべくん…ファーストキス…あげる…。」
 やばい!うつむいた三橋がかわいい!可愛すぎる。
 それでも、なぜだか俺から手を出してはいけない気がして、俺は目を閉じた。
しばらく戸惑っているような気配がして、一瞬柔らかいものが唇に触れた。
 ああ、もう我慢できねぇ!思わず俺は三橋にのしかかった。俺のほうからキスしようと、三橋の顎に手をかけると。

 三橋は安心し切った顔で熟睡していた。

Tomokoのコメント
山之辺黄菜里さんからの頂きもの小説、アベミハ大学生活第二弾!
三橋くん、ニブ過ぎですね。それとも初心なんでしょうか。
二人とも可愛いです!
けれど、阿部くん、三橋に肩すかし食わされた格好ですね。ちょっとカワイソウ……あくまでちょっとですが(笑)
思春期の性欲は、一体どこにぶつけられたのでしょう(笑)
黄菜里さん曰く、
「三橋にあまり知識があっても不自然」
だそうです。
進展が……あるといいですねぇ。この二人。

追記
黄菜里さんのアイディアで、この小説にタイトルがつきました。
『Sweet kiss』です。
これからの展開が楽しみですねv

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