荻原クンと愉快なLINE友 2

荻原が入室しました。

荻原:……今日は誰も来ないんだな。

アレックスが入室しました。

アレックス:私がいるぞ、シゲ。
荻原:アレックス……つーか、同じ家にいるんだから、直接話せば済むことだろ。
アレックス:いいじゃないか、細かいことは。
荻原:ま、いいけどさ。

火神が入室しました。

アレックス:よぉ、タイガ。
火神:よっ、アレックス。
アレックス:ほらー、LINEやってなかったら、シゲとは話せても、タイガとは話せなかったんだぞ。
荻原:完全に後からつけた理屈だよな、それ。
火神:アレックスの話にはそういうのが多いんだって。
荻原:なんだかしらんが、火神も大変だな。
火神:おお、そうよ。ところでさ、荻原。
荻原:何だ?
火神:アレックスにキスはされなかったか?
荻原:されたされた。強烈なのをぶちゅーっと。
アレックス:なんだよぉ。ただの挨拶だろ?
火神:オレ、荻原の操が心配だぜ。
アレックス:何をぉ! 普通私の貞操を心配する方が先じゃないか。
荻原:アレックスは確かに美女だけど、そこらの男よりつえーもん。
アレックス:そうかそうか。私は美女か。
荻原:都合のいいとこだけ見てるな。
火神:そうだな。ある意味得な性格か……。荻原、アメリカ生活はどうだ?
荻原:すっげー楽しい! ここの水ってオレの性に合ってるみたい!
火神:そいつは良かったな。
荻原:今度来る時は多分一人暮らしになると思うけど。
火神:おまえ、もう16かそこいらだろ。オレとタメだもんな。一人暮らしも悪くないんじゃね?
アレックス:私の家にずっといてもいいけど?
荻原:ほんと? アレックス!
アレックス:でも、ま、シゲの両親と相談してからだな。
荻原:……そうだね。
アレックス:ま、悪いようにはしないから安心しな。
荻原:うん。

青峰が入室しました。

青峰:何だ、火神のヤローもいるのか。
アレックス:青峰ー。お前、私のこと変な女だってシゲに吹き込んだろ。
荻原:……やっぱり根に持ってたんだ……。
青峰:んだよー。その後、でけー胸のパツキン美女だって言ってやったよ。
アレックス:おう。シゲから聞いたぞ。だから許す。
火神:でも、変な女だってのは事実だもんな。
アレックス:タイガまで何だよ!
荻原:出合い頭にキスされた時は、やっぱり青峰達の言う通りだと思ったもんな。
青峰:おっ、シゲ、アレックスにキスされたのか! 羨ましいぜ! くそっ!
アレックス:お前……私のこと変な女だって言ったろ。
青峰:変でもアンタ美女だもんな。
アレックス:おー、わかってるじゃないか。でも、彼女いんだろ?
青峰:いねぇよ。
火神:桃井はどうなんだよ、青峰。
青峰:さつきは今でもテツ命だよ。
火神:どうせだったら桃井にキスしてもらえよ。
青峰:んだよー。その方がライバル減って助かると思ってんだろ? てめーの思惑通りにゃ話は進んでいかねんだよ。
アレックス:ん?
青峰:だからさー、火神は黒子とデキてんだよ。
アレックス:やっぱりそうだったのか? タイガ。
火神:んー、まぁな。
アレックス:そうかそうか。私は応援するぞ、タイガの恋を。
青峰:黒子は男だぞ。
アレックス:知ってる。すげー弱そうなヤツだろ。でも、試合ではかっこいいんだな。
火神:まぁな。オレの相棒だもんな。
青峰:前はオレの相棒だったんだぞ。
火神:お前にゃ黒子はやれねーよ。
青峰:はっ、オレのお下がりでよければやるよ。でも、テツとは何でもなかったんだぜ。
火神:ふん。黒子の力を100パーセント引き出せるのはオレだけだ!
荻原:お前らなー、毎度毎度ケンカしてんじゃねーよ。
アレックス:違うと思うぞ。シゲ。
荻原:何が。
アレックス:あれで、二人ともお互いの力は認め合ってる。モメるのも、対等な相手と認めてるからこそだと思うぞ。
荻原:そっかー。青峰も、オレでは力不足だと感じてるらしいしな。
アレックス:シゲもまだまだ強くなるってー。
荻原:ん。ありがと、アレックス。
アレックス:私の言うことを聞けばな。
荻原:うん。オレ、この頃バスケが楽しくて楽しくて仕方ねぇんだよ。
青峰:ほんとか?! シゲ!
荻原:おう。
青峰:良かったぜぇ。実は、お前のこと聞いた時から、心配はしてたんだ。
荻原:青峰……。
青峰:オレらのせいでお前がバスケ辞めたなんて、寝覚めがわりぃだろ? バスケ楽しいか。良かったな。シゲ。
荻原:……あんがと。
火神:青峰、お前イイとこあんじゃねぇか。
青峰:惚れたか?(笑)でも、オレにはマイちゃんがいるもんな。
火神:堀北マイ? ずいぶん高望みだよな。お前……。
青峰:高望みでもいいんだよ。オレ、イイ男だもん。
荻原:桃井さんがいるくせに……。
青峰:さつきはただの幼馴染だって何回いえばわかるんだよ!
荻原:マイちゃんも好きだけど、オレ、桃井さんも好きなんだよな。
青峰:んだよ。気の多いヤツめ(笑)。
アレックス:私のことは?
荻原:超好き!
アレックス:んふふ~♪ ありがとな。でも、私には本命がいるからな。
荻原:誰?!
アレックス:ふふふ、秘密だ。

それから荻原達は何のかんのとカマをかけてみたが、アレックスは決して口を割りませんでした。

後書き
荻原クンシリーズのスピンオフ作品オギワライン第二弾です。
アレックスの本命は一体誰なんでしょうねぇ? はてさて。……私は氷アレが好きです。
2015.3.17

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