マイスウィートハニー イギリス! ~from アメリカ~

君と会ったのはもうずっと昔――
俺の前に現れたフランスと君
フランスは料理で釣ろうとしていた
君はその隣でしょぼんとしていたね
幼い俺は声をかけた
「大丈夫?」
それが運命の分かれ道だったとは――
マイスウィートハニー イギリス

俺は君の弟
そういうことになった
君を「お兄ちゃん」と呼ぼうとしたら
君は「イギリスでいいよ」と言った
泣きながら
よっぽど辛い目に遭って来たんだね
今ならわかるよ
マイスウィートハニー イギリス

君が紳士ってほんとかい?
聞いたことないんだけどなぁ……
それより悪態ついて
放送禁止用語わめきき散らしている方が
よっぽど君に似合ってるよ
そんな君が好きだからさ
マイスウィートハニー イギリス

早く借金返してね
それまでは――死ぬなよ
一度死んだ君のそばで
「イギリスがくたばったからお祝いに行こう」
と死神と話してた時
君は元気に起き上ったよね
ほらこうすると生き返るんだよね
君のことなら何でも知ってるよ
マイスウィートハニー イギリス

カナダとも友達になったよ
でもカナダって
結構いちいちうるさいんだよね
俺のやることなすこと
気に食わないみたい
この間はそんなカナダを
止めてくれてありがとう
マイスウィートハニー イギリス

独立戦争起こしたのも
君から離れたかったからさ
どうして?
決まってるだろ
君が嫌いだからさ
――嘘だよ
大好きで大好きで大好きで大好きで
だから離れたかった
わかるかい?
俺は一個の国として
君を愛し愛されたかったのさ
マイスウィートハニー イギリス

ああ屋根裏部屋の掃除
はかどらないなぁ
それも全部君のせいだぞイギリス
君が俺にいつもプレゼント持って来てたから
捨てようと思っても
捨てられなくなっちゃったじゃないか!
屋根裏には君関連のグッズが
いっぱいあるんだからね
後で必ず引き取りに来いよ!
マイスウィートハニー イギリス

こう言っちゃなんだけど
君絵ヘタだね
俺が代わりに描いてあげたよ
俺の大胆なデッサン力で――(長いので以下略)
マイスウィートハニー イギリス

ちょっと気になったけど
君おかしいんじゃない?
見えないものが見えたりさぁ……
妖精とか友達にしてるし
え? 俺にも宇宙人の友達がいるだろって?
何言ってるんだい
宇宙人は実際に存在するんだぞ!
マイスウィートハニー イギリス

幽霊怖すぎるよ
もう日本と一緒じゃなきゃ
幽霊のビデオも観られないよ!
え? イギリスと一緒に?
やだやだイギリスにこんな姿見せらんない!
絶対イギリスにあいそつかされる!
俺はヒーローだからね!
少なくともイギリスの前では
完全無欠なヒーローでいたいのさ!
わかる?
マイスウィートハニー イギリス 

俺はもう君の弟じゃない
それはわかってるよね?
でも君は俺を時々弟扱いする
それが許せない
俺はもうちっぽけな子供じゃないんだぞ!
君のことを襲おうと思えば襲えるんだからな!
……泣くなよ
俺は君を襲ったりしない
無理やりはしないから安心して
マイスウィートハニー イギリス

でも時たま弟になってやっても
いいと思うことがある
フランスの前で
君の弟に戻って
弟としての特権をいただくのさ
マイスウィートハニー イギリス

フランスと結婚しちゃやだよ
君は俺と結婚するんだよ!
マイスウィートハニー イギリス

君と友達なんて死んでもごめんだけど
恋人にならなってやってもいいぞ
マイスウィートハニー イギリス

ずうっとずうっと前から好きだった
今恋人同士になれて嬉しいよ
もし結婚したら
俺が君のこと守ってあげるから
俺はヒーローだからな
好きな人のことは
面倒見てあげたいのさ
マイスウィートハニー イギリス

日本から教えてもらった
ケン・ヒライの『君の好きなトコ』
と言う曲知ってるかい?
あれ俺の気持ちにぴったり!
マイスウィートハニー イギリス

くたばれ! イギリス!
HAHAHA 君が本当に死んだら
あの世で再会しようね
でも君はそう簡単にはくたばりそうもないね
マイスウィートハニー イギリス

君の声が好き
君が「アメリカ」と僕を呼ぶ
あの声が好き
いつでも言ってよ「アメリカ」と
マイスウィートハニー イギリス

いつの日か呼ばせてよ
マイスウィートハニー イギリスと

後書き
長くなってしまった……。
でも、この二人かなり萌えなんで。
スペースオーバーでも気にしない!
なんかプロイセンの時と随分扱いが違うな。まぁいっか(笑)。
『愛しのイギリスへ』とヘタリア原作を下敷きにしています。だから、同じようなエピソードもあります。
2009.11.18

BACK/HOME