バーナビーの誕生日
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「虎徹さん、誕生日プレゼントをください」
「……お、そういえば今日はおまえの誕生日だったな。バニ―」
「バーナビーです。と言っても聞きはしないでしょうけれどね」
「何がいい」
「ローズさんから聞いたんですけど、虎徹さんが僕の誕生日に『俺をプレゼントする』っていうようなことを言ったんですってね」
「おう。何でも聞いてやるよ。チャーハン作ってやるか? それともジャケットの洗濯……」
「結構です」
 バーナビーがあっさり言った。
「少しは俺にもできることあんだろうがよ」
「ええ。虎徹さんにできることがありますよ。というか、虎徹さんにしかできないことです」
「……何じゃい」

「虎徹さん――こーてーつーさん。開けてください」
 僕のバディ、鏑木・T・虎徹は今、バスルームに籠城している。
「俺にだって心の準備ってもんが……」
「今更です。開けてください」
「だって今日、バニ―ちゃんの誕生日だし……いつもより綺麗にしとかなきゃと思って……」
「僕は構いません。そこ開けてください。でないとドアを壊しますよ」
「ドアを壊しますよって……ここマンションなんだろ? そんなことしていいのかよ」
「虎徹さんの責任にします」
「きったねー! わあったよ、開けるよ! ――わぁっ!」
「虎徹さん……」
 僕はぎゅうっと虎徹さんを抱き締めた。
「何でおまえまで真っ裸なんだよ!」
「待ちきれなくて……」
「がっつかないで待ってろよ。これだから若いモンは……」
「こんなこと、虎徹さんにしかしません」
 僕は虎徹さんのうなじをすーっと辿った。
「取り敢えずシャワー、シャワー止めねぇと」
「僕は気にしません。二人で洗いっこしましょう」
「やだよ、恥ずかしい」
 虎徹さんが唇を尖らせた。可愛い。
「子供の時は洗わせてくれたのに……」
 虎徹さんが後藤さんの薬で子供の姿になったのはつい昨日のことだ。
「あの時とは状況が違うの!」
「違いません!」
「わぷっ!」
 僕は虎徹さんの匂いをかぐ。いつも僕を昂ぶらせてくれる匂いだ。
「おい、わかったからもう放せ、バニ―」
「嫌です」
 そして僕は虎徹さんの体を壁に押し付けた。膝で敏感な部分を刺激してやる。
「ん、ふ……」
 ふふ、虎徹さんの声、セクシーですね。
 子供の姿の虎徹さんも可愛かったけど、子供相手にこんなことできませんものね。
 陽に焼けていない虎徹さんの花芯が反応の兆しを見せる。
「バニ―、それ、やだって……」
「何がやなんですか?」
 虎徹さんに口づけを送りながら僕が訊く。
「教えてください」
「言ったらやめてくれんのかよ」
「やめません」
「――この変態兎」
「人のこと言えないと思いますけどね、ほら、虎徹さん、体は正直ですよ」
「おまえ、どっから覚えてくんの、そんな台詞」
「いろいろです。僕も人並みに情報化社会の恩恵を受けていますので」
 そして、また膝がしらでごりっとやる。
「あ、あ……」
「虎徹さん……」
 僕は壁に寄りかからせた虎徹さんの片方の脚を高く上げさせる。そうすると、紫色の蕾が見える。僕はそこに舌を這わせた。
「ば、バニ―ちゃん……」
 そこを舐めると、虎徹さんはいつも新鮮な反応を返してくる。
「まだ洗ってねぇんだぞ、そこ……汚ないからやめろって……」
 でも、僕は聞く耳を持たない。蟻の門渡りから虎徹さんの陰嚢と陰茎の裏筋を舐めてやる。
 虎徹さんがぶるっと体を震わせる。僕は繰り返し舌を往復させる。
「バニ―……」
 切なげな声。でも、本番はまだまだこれから。
 僕は立ち上がると弛緩した虎徹さんの表情を見る。素敵だ。
 蕾も充分ほとびた。僕も臨戦態勢に入っている。
 僕は虎徹さんの体を貫いた。
「あ、あああああっ!」
 いい声で啼きますね。僕のペニスも締め付けられる。つい息が荒くなる。
「貴方は……名器ですね。誰にも渡したくない……」
「――俺は……バニ―のもんだよ……」
「虎徹さん、嬉しいです!」
 最高の口説き文句だ。虎徹さんて結婚して子供を作ったのが間違いで、本当は魔性の受ではないだろうか。
 ほら。その証拠にこんなに僕を翻弄している。
 まぁ、僕も楓ちゃんは嫌いじゃありませんが……虎徹さんは楓ちゃんに嫌われることをかなり心配している。
 いずれ、あの子にも事情をお話する機会があるかもしれませんが、今だけは僕だけの虎徹さんでいてください。
「あ……バニ―……」
 幾度も抽送を繰り返すと、虎徹さんは艶っぽい声を出す。膝を曲げたまま受け入れるのだから、無理な体勢ではある。おじさんである虎徹さんには少しきついかもしれない。
 けれど、手加減するほどの余裕も僕にはなく――。
「虎徹さん、虎徹さん」
「あ、バニ―……イクっ……」
「いいですよ、イってください」
「ああっ!」
 虎徹さんの花芯から白濁した液が飛び散る。僕の顔にもかかった。
「あ、すまねぇ、バニ―」
「いいですよ。虎徹さん。貴方の体から出たものは全部僕のものです」
 そう言って僕は虎徹さんの精液をぺろりと舐めた。
「う……」
「さぁ、行きますよ、虎徹さん」
 ラストスパートに向けて僕はがんがん腰を振った。虎徹さんもその動きについてくる。
 ――そろそろだ。
「虎徹さん……僕を受け止めてください」
 僕は虎徹さんの中で弾けた。

 はぁっ、はぁっ、はぁっ――お互いの荒い息使いが混ざる。
「気持ち良かったです。ありがとうございます。虎徹さん」
「そうか……じゃあ、今日はこれで」
「何言ってるんですか。お風呂に入ったらベッドで朝までたっぷり味わわせてもらいますよ。付き合ってくれますよね。僕の誕生日プレゼントの虎徹さん」
 ――僕の台詞に虎徹さんが顔面蒼白になった。僕は笑って言った。
「そんな顔しないでください。僕も虎徹さんを悦ばせられるようがんばりますから――ね? それに、貴方も言ったじゃないですか。『俺はバニ―のもの』だって」
「だっ! それは確かに言ったけど……!」
 僕は無駄な抵抗を試みて足掻く虎徹さんをお姫様抱っこで寝室のベッドへと運んで行った。

後書き
遅くなったけど、ハッピーバースデー! バニ―ちゃん!
2011.11.10

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